そこで今回はブロッコリーをおいしく食べられるオススメレシピを2回連続でご紹介したいと思います。初回は、海外の和食ブームの流れを受けて世界中で人気になっている和風サラダ。日本らしい“蕎麦(そば)”にブロッコリーやその他の健康食材を組み合わせて作るヘルシーな一皿です。
まずレシピの紹介に入る前に、ブロッコリーがどれほど優秀なのかをわかりやすく整理することにしましょう。
ブロッコリーに豊富に含まれている「スルフォラファン・グルコシノレート」という成分には抗酸化作用と解毒作用があり、肝機能改善や乾燥肌対策などにも寄与することが報告されています。
【ブロッコリーに含まれる栄養素と働き】
①β-カロテン
体内でビタミンAとして働き、目や皮膚の粘膜を健康に保つ。
②ビタミンC、E
強い抗酸化力を持つ。
③食物繊維 便秘の予防をはじめとする整腸効果、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな働きがある。
④スルフォラファン・グルコシノレート 解毒や抗酸化で重要な働きをする「酵素」の生成を促す作用があり、体内のあらゆる臓器で活躍。肝機能改善や乾燥肌改善などさまざまな健康効果が報告されている。
それではレシピのご紹介に移りましょう。
いわずと知れた健康食材である「蕎麦(そば)」。日本において主食として食べるのが主流ですが、海外では野菜やタンパク食材と一緒に合わせてサラダとして楽しむシーンが多く見られます。ここでは、蕎麦(そば)とブロッコリーに加え、スルフォラファンが特に豊富な「ブロッコリースプラウト(新芽)」や、アンチエイジング効果の高いサーモンやアボカドを組み合わせました。栄養バツグンでありながら食べ応え満点ですから是非たっぷり作って味わってみてくださいね!
蕎麦(そば)(乾麺) | 100グラム |
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ブロッコリー | 1/2株 |
ブロッコリースプラウト | お好み量 |
刺身用サーモン | 150グラム |
アボカド | 1個 |
紫玉ねぎ | 1/4個 |
和風ドレッシング | 大さじ5~7 |
オリーブオイル | 大さじ3 |
塩昆布 | 大さじ1/2 |
【作り方】
(1)
ブロッコリーは小さめの小口切りにして固めに蒸しゆでする(ゆで時間は2分)。サーモンとアボカドも食べやすいサイズの小口切りに。紫玉ねぎは薄くスライスして水にさらしておく。塩昆布はキッチンばさみなどで細かくしておく。
(2) 蕎麦(そば)を表示時間通りにゆでてザルに上げて冷水で冷やす。
(3) 大きめのボウルに蕎麦(そば)と他の食材を入れて、和風ドレッシング大さじ5、オリーブオイル、塩昆布を加えてよく混ぜ、味見をしてドレッシングを追加して調整する。
(4) お好みの皿にそばサラダを盛り付け、仕上げにブロッコリースプラウトを添える。
【アレンジ】
・ブロッコリースプラウトは一緒に混ぜ込んでもよい
・トマト、紫キャベツ、黒オリーブなど、野菜は好みに応じてアレンジしてよい
・サーモンの代わりにマグロや海老(えび)などお好みの魚介を加える
・ドレッシングはごまドレッシングにしてもおいしい
最後に、ブロッコリースプラウトの栄養についてまとめておきましょう。スプラウトとは、「新芽」を意味する英語で、ブロッコリースプラウトはブロッコリーの新芽のことを指します。最近ではスーパーでも200円前後で購入することができるようになりました。このブロッコリースプラウトの魅力は、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン・グルコシノレートが高濃度に含まれているという点。
また味の面では、他のスプラウトに比べて辛みがマイルドで食べやすいため、どんな料理の付け合わせにも合いますから、いつもの料理の添え野菜として食べる習慣を意識すると良いでしょう。
■参考文献・サイト
『一生役立つ きちんとわかる栄養学』(西東社/著:飯田薫子 寺本あい)
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
<著者>
スギアカツキ
食文化研究家。長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを幅広く学ぶ。在院中に方針転換、研究の世界から飛び出し、独自で長寿食・健康食の研究を始める。食に関する企業へのコンサルティングの他、TV、ラジオ、雑誌、ウェブなどで活躍中。